【2010年1月7日/2022年11月追記】立川フロム中武、恒例古書市で年明け

【2010年1月7日】
午後、立川フロム中武の恒例古書市へ。
フロム中武の1階では賑々しく福引大会など行なっていたが、4階の古書市会場はお正月らしい飾り気があるわけでもなく泰然。
年季の入った古本紳士が数名、年賀とか迎春とか、そういう俗事は超越してしまったような面持ちで、自らの世界観に没入している。
ハヤカワSFシリーズの『画像文明』石原藤夫(210円)と、新書判随筆の『続ホルモン博士随筆』寺田文次郎(420円)を手にとって、古本の神様に新年の御挨拶。『ホルモン博士随筆』は1か月ほど前に正篇を買っているから、これで正続が揃った。新年早々から軽快な発見に恵まれた。
会計の際、やっぱりお正月ということなのか、ポケットティッシュをオマケに頂く。

2010年1月7日 今日の1冊
*恒例古書市/フロム中武(立川)
『続ホルモン博士随筆』寺田文次郎(創藝社/1956)420円

寺田文次郎「続ホルモン博士随筆」表紙

【2022年11月追記】
お正月の日記にしては少々素っ気ない記述です。
「フロム中武」は立川駅北口にあるローカル・デパート。昭和の面影が濃厚で、古書市を開催する4階には、コインや古銭を売るお店や喫煙具の専門店があるなど、独特の情調を醸しだしていました。
2015年4月末にいったん営業を終了して、全館改装が始まります。それに伴い古書市もしばらくお休みでしたが、改装後の2017年1月、会場を4階から3階に移し「フロム古書市」として再開されました。
新装なったフロム中武は、昭和の面影こそ薄れてしまったようですが、近隣の伊勢丹や高島屋とは一線を画しつつ、頼もしく我が道を歩み続けています。
フロム古書市も今なお1年3回の開催(2022年は1月・5月・9月)。
立川駅前の人波はどこへ行ってしまったのかというくらいに、のんびりした会場です。

せっかく『ホルモン博士随筆』の正続が揃ったことでもありますし、オマケとして正篇の書影も載せておきます。表紙の絵柄はこちらのほうが味わいがありますね。

オマケの1冊
『ほるもん博士随筆』寺田文次郎(妙義出版/1955)

寺田文次郎「ホルモン博士随筆」表紙