【2010年5月7日】
神保町。10時前には到着する予定が、電車の遅延で10時15分着。車中にて庄司浅水『世界の古本屋』(アテネ文庫)読み終る。
まず田村書店の店頭に行くと『アンリ・ルソーの夜会展』図録があった。図録は重たいので、帰りがけに買おう。
東京古書会館では城北展。ユウモア全集の細木原青起(ほそきばらせいき)が1575円、コバルト叢書の徳川夢声も1575円、あまとりあ新書『夜ごとの素肌』2000円、今ひとつ財布と折合いがつかない。
『汽車の窓から』の2冊揃が函付で2100円なのだが、2冊とも函の無い裸本はもう持っているから、どうにかして函だけ販売して下さらぬかと無駄な思案をする。
氷川書房の棚から『夏と煙』T・ウィリアムズ(新潮文庫)200円と『ガラスの短剣』L・ニーヴン(創元推理文庫)200円、文庫本を2冊。股旅堂の棚から『プロ野球エンマ帳』大井廣介(ベースボール・マガジン社スポーツ新書)300円と『女の欲望』大迫倫子(鱒書房コバルト新書)500円、新書判を2冊。おとなしくまとめる。
会館の外へ出ると道路が濡れている。通り雨があったようだ。
小宮山書店のガレージで『サーバーのイヌ・いぬ・犬』ジェイムズ・サーバー(ハヤカワ文庫)100円。
ふたたび田村書店を覗くと、さっきの雨で店頭販売は中止になっていた。
靖国通りを渡り、虔十書林と長島書店駿河台下店、こちらも店頭は中止。
その長島書店の隣りにある映吉書店に入ってみた。ここに古本屋があることを今までまったく気づかなかった。購入なしに終わる。
さらに古書店地図を広げて、北神保町界隈の未訪のお店を歩いてみる。
とかち書房、オヤスミ。がらんどう、買物なし。書肆ひぐらし、オヤスミ(?)。
いにしえ文庫、路地裏の小さなお店で、外から店内を覗くと、ご主人とお客さんがひとり、それで満員となっている。3人目が入り込む余地はなかった。仮に先客がなかったとしても、ご主人と面接するような小空間に恐れをなして入店できなかったと思う。
トキヤ書店はまだ開店前で看板が出ていない。
空砲つづきのまま神保町交差点を渡り、靖国通りを西へ進む。
今は降っていないが、ふたたびの通り雨を用心しているのか、店頭棚はどこもやっていない。
かろうじて、@ワンダーが外壁の棚を開けていた。『星の歳時記』石田五郎(ポケット文春)210円を買う。
そこから引き返し、また神保町交差点を渡り、トキヤ書店に舞い戻るが、今日はオヤスミのようだ。さまよえる古本虫はその先のコーヒー店、エリカの椅子にちんまりと腰かけてコーヒーを飲む。
またまた神保町交差点を渡るころ、しょんぼりと雨が降りだす。
すずらん通りへ歩を進め、新刊書店のすずらん堂をうろうろ。ここの2階はエロの園。
その先の建物の、物凄く急な階段に踏み込み、3階の、うたたね文庫まで登りつめる。『性における笑いの研究』金子登(カッパブックス)200円を購入し、急な階段をそろりそろりと降りる。
道路をはさんだ隣りにある湘南堂書店を一巡。
最後は神保町古書モールへ行って、『クリオの微笑』三浦一郎(学生社新書)100円。
念のため田村書店の様子を見るが、この雨では仕方がない、店頭の『アンリ・ルソーの夜会展』買いそびれた。
2010年5月7日 今日の1冊
*小宮山書店/神保町
『サーバーのイヌ・いぬ・犬』ジェイムズ・サーバー/鳴海四郎訳
(ハヤカワ文庫NF/昭和60)100円
【2022年12月追記】
東京古書会館の「城北展」は年2回(2022年は4月と8月)の開催です。
当時から変化の見られる古本屋さんは以下のとおりです。
靖国通りの北側、横丁の角にあった「虔十書林」は2019年3月ごろに南側のすずらん通りへと移転しました。三省堂書店池袋本店古本まつりにも参加されています。
「長島書店駿河台下店」は店舗を閉店して事務所に(靖国通り沿いの神保町店は店舗営業)。
「映吉書店」閉店。屋号が示すとおり、映画関係の本や資料がたくさんあったと覚えています。小さなお店。看板も控え目で、ぼんやり歩いていると見過ごすのは已むを得ず。閉店時期不詳です。
「とかち書房」店舗閉店(時期不詳)。池袋へ移転して事務所営業に移行しています。
「がらんどう」店舗閉店(時期不詳)。事務所営業に移行。西部古書会館の即売展(西部展、BOOK & A 、青札市など)に参加されています。
「トキヤ書店」閉店(時期不詳)。
「本のすずらん堂」閉店(時期不詳)。新刊書店です。
「うたたね文庫」店舗閉店。すずらん通りから神田猿楽町へ移転して事務所営業に。即売展(愛書会、ぐろりや会)に参加されています。
「神保町古書モール」は、のちに「古書かんたんむ」と店名を改めて営業を続けますが、2018年11月に閉店となりました。
「田村書店」は営業日を縮小して、現在は金土日のみ営業です。
そのほかのお店は当時の場所で現在も営業していますが、「書肆ひぐらし」は営業日営業時間ともに不定のためお店が開いていたら幸運(?)。東京古書会館の城南展と紙魚之会、南部古書会館の五反田遊古会、本の散歩展、五反田古書展に参加されています。
「いにしえ文庫」未だに入店したことがありません。
「湘南堂書店」は古書組合には加盟していないので《JIMBOCHO古書店MAP》には掲載されていません。