【2013年1月12日/2026年4月追記】新年会の前に古本を漁る

【2013年1月12日】
高円寺、西部古書会館。古本ワンダーランド
股旅堂の棚に古川緑波『劇書ノート』(学風書院/昭和28)を見つけ、500円。
その隣りのくすんだ本を引き抜いてみると『四十男の悩み』(新作社/大正13)、著者は松崎天民。今にも背が割れて分冊しそうなほどに傷んでいるが1000円は親切だ。
棚の下段から瓜生文雄『味噌の科学』(味噌工業協会/昭和24)という小冊子。値札が付いていないがたぶん100円くらいだろう。
サンダル文庫の棚から三岸節子の随筆集『美神の翼』(朝日新聞社/昭和24)300円。
マクラウド『ウーザック沼の死体』(扶桑社ミステリー/1992/5刷)や、伊達宗泰『埴輪』(カラーブックス/昭和53)、各200円を出品していたのはどこのお店だったのか、店名の入った値札を丸ごと剝がされたので確認できないが、たしか初めて目にする屋号だった。
エーメ『もう一つのおにごっこ物語』(岩波少年文庫/昭和56)200円も、また別の初めて目にするお店だった。3、4軒、即売展では馴染みのない古本屋が参加していた。
帳場に控える当番さんの顔ぶれも、普段にくらべてずいぶん若返っているようだ。
黒沢書店の棚にて『納豆製造法』半澤洵編(札幌納豆容器改良会/昭和3)200円。納豆を作るつもりなのか。つもりはない。『漬物煮物法』大原政助(求文閣/大正10/25版)200円、漬物を漬けるつもりか、つもりはない。
以上の9冊を買い求める。『味噌の科学』100円だった。

瓜生文雄「味噌の科学」表紙
『味噌の科学』瓜生文雄
(味噌工業協会/昭和24)

ネルケンで珈琲。
『四十男の悩み』には、かわほり堂の値札(帯紙)がはさまっていた。その表示額は7500円。なるほどねえ。『劇書ノート』にもはさまっており、こちらは千葉の稲生書房、価格は1500円。
『もう一つのおにごっこ物語』は『おにごっこ物語』の続篇で、2冊で完結するらしい。と、いうことを買ってきた古本に教えられる。

荻窪、ささま書店で『時間の種』ジョン・ウィンダム(創元SF文庫/2011/15版)を買ったあとは、駅北口の鳥もとへ。
カラーブックスの『埴輪』の写真を眺めながら、熱燗、レバー、皮ピー、ねぎま。
ブックオフ荻窪駅北口店にて『コブタくんとコヤギさんのおはなし』ヴァーツラフ・チトゥヴルテック(福音館書店/2003)105円。200円均一棚から『日本橋たいめいけんのお料理110番』茂出木雅章(徳間書店/1993/4刷)と『とんかつの誕生』岡田哲(講談社選書メチエ/2000)。

中野。まんだらけの均一棚より『闇からの声』イーデン・フィルポッツ(創元推理文庫/昭和45/8版)105円。
古書うつつでは『裸体について』亀山巌(作家社/昭和43)1000円。この本は田村書店の店頭で買い逃した覚えあり。
今日はちょっと、き込むように買物をしているが、夜は新宿で新年会があるので、古本で勢いをつけておこうという魂胆なのだった。
駅の売店でジャスミン茶を買い、胃薬をのんでおく。
19時半、新宿、紀伊國屋書店の入口でM、S、Bの3氏と落ち合う。
アサヒビアホールにて再会を祝す。逢えばいつものとおりとなって、蛍の光に追い出され、それから横丁の狭い階段を登ったのだったか、1杯2000円のマティーニだったのか、帰りの電車は手前の駅で降ろされて歩いて帰ると腹が減ったのでサッポロ一番塩らーめんを食べる。

【2026年4月追記】古本とお酒
古本と珈琲は相性がよいものですが、古本とお酒もまたたいへん親和します。
居酒屋の隅に腰かけて、買ったばかりの古本をめくる。至福のひと時です。焼酎が光り輝く。
旧友と、久しぶりの酒宴がある日などは、その前に古本屋をうろうろしたくなりますし、うろうろすれば、つい張り切って買いすぎます。
気をつけなければいけないのは、友と集えば調子に乗って最後は記憶が消える。
しかし本能でしょうか。何が大切かは身体が知っているようです。
酩酊の末、買い求めた古本を失くしたり電車の中に置き忘れたりしたことはありません。
帰り道で転んで眼鏡を紛失したことはあります。