【2010年1月31日/2022年11月追記】連日の大均一祭、今日は100円均一

【2010年1月31日】
西部古書会館、連日の大均一祭へ。昨日の1冊200円均一から今日はさらに半額の100円均一。
昨日は棚の端から端まで目を通したし、新たな古本が大量に追加される様子でもなかったのだけれど、古書会館の全冊が100円均一とあらば、行かないわけにはゆかない。

例によって背表紙の文字が判読できない本を抜き出すと『続たべもの草紙』とある。昨日は見落としていた? 著者の四方山径しかたさんけいは未知の人物だが、食べ物の本ということなのでとりあえず確保する。
『角川文庫解説目録』や、木村荘八『南縁随筆』(河出文庫)など、昨日は少し迷って見送った本を、ぽつりぽつりと回収。
またくたびれた背表紙に目がとまり、かろうじて『…へもの…帖』と読み取れる本を手にとると『たべもの風流帖』また四方山径だった。改めて両冊を見てみると、どちらもオヨヨ書林の値札が貼ってあり、どちらも同じような具合にくたびれているから、同じ人が手放した本なのかもしれない。これも何かの縁かもしれず、まとめて引き取ることにする。
『犬―生活と意見―』(角川写真文庫)、『えんぴつ軍記』扇谷正造(鱒書房)、『戦後出版の系譜』田所太郎(エディター叢書)などなど、結局は今日も昨日と同じ12冊の購入となった。もちろん会計は昨日の半分。

ささま書店の店頭105円均一棚から『緑の時代』『旅人の眼』(いずれも龍星閣)、川島理一郎の本を2冊買い、それから今日は吉祥寺へ。
よみた屋店頭では『プリズナー』トーマス・M・ディッシュ(ハヤカワ・SF・シリーズ)105円。
古書会館、ささま書店、よみた屋と、今のところ100円(もしくは105円)で進んできて、ここまできたら100円均一でやり抜こうと、勇んでブックオフに入ったものの、人ごみと暖房にのぼせて購入なし。

駅北口のサンロードへ移って、外口書店は購入なし。さかえ書房オヤスミ。アーケードを抜けた先の藤井書店では個人的な100円均一祭をあっさりやめにして、『ラチとらいおん』マレーク・ベロニカ(福音館書店)200円と、『おなら考』佐藤清彦(文春文庫)150円。
会計の際に御主人が「よかったらそこの本をひとつどうぞ、児童書1冊につき1冊差しあげています」と、二階へ上がる階段の途中の小箱を指さす。せっかくなので『ウルトラ絵本・ウルトラセブン』を手にとるが、考え直して『なぞなぞえほん3のまき』中川李枝子・山脇百合子(福音館書店)をオマケに頂いた。

帰りがけ、サンロードの店舗案内板をふと見ると、さかえ書房の表示が見当たらず、そこに一軒、白く塗り消された店舗がある。それではさっきお店が閉まっていたのは、休業ではなく、すでに廃業してしまったのか。
伊勢丹が無くなるのはそれほどでもないが、さかえ書房が無くなるのはすごく寂しい。

気分を紛らすために南口の古本センターに寄る。このあいだから気になっているのは福田蘭童『うわばみ行脚』正続2冊揃700円。ずいぶん前に正篇は買っているから、欲しいのは続篇なのだが、続篇だけでは売ってくれないだろうなあ。しかしそれよりも、なぜだかこの『うわばみ行脚』は、一般書の書棚ではなく、エロビデオの棚につくねんと同居しているのだ。なぜだろう……。
古本センターでは『「奇譚クラブ」の絵師たち』濡木痴夢男(河出文庫)350円を買い、さらに、武蔵小金井の伊東書房と古本ジャンゴに寄道をする。

2010年1月31日 今日の「たべもの」
*大均一祭/西部古書会館
『続たべもの草紙』四方山径(文潮社/昭和24)100円

四方山径「続たべもの草紙」表紙

『たべもの風流帖』四方山径(江戸書院/昭和22)100円

【2022年11月追記】
何だかんだと言いながら、大均一祭では2日間で24冊を買っている。
古書会館の初探訪からまだ4か月しか経っていませんから、いくらでも買えるような時期であったのでしょう。
購入した本の内訳はさておき、「そんなに買う本があったのか」と、昔の自分がちょっとうらやましくもなります。
なお、当時の消費税率は5%です。ささま書店やよみた屋の店頭本は1冊105円でした。

吉祥寺のブックオフは、その後に駅北口へと移転しました。当時の店舗は、現在はヤマダデンキになっています。
「さかえ書房」はいつのまにか閉店していてびっくりしました。そこにあるはずの古本屋がそこから無くなっていると、ほんとうに寂しいものです。
サンロードのもう一軒「外口書店」や、それから「よみた屋」「藤井書店」「古本センター」は現在も営業しています。
武蔵小金井駅前の「伊東書房」は親切な値段が魅力的なお店でしたが、現在は通信販売のみで店舗販売は行なっていません。「古本ジャンゴ」は営業しています。