【2010年9月11日】
西部古書会館の大均一祭は『男の医学』赤枝郁郎(サンデー新書)200円、新書判を1冊だけ。
購入済みだから手の出しようがなかったが、函付の『マヤコフスキー選集』全3冊が放出されていて、心が揺れる。
中央線で御茶ノ水へ行き、次は東京古書会館の趣味展。
今日は2日目、扶桑書房の棚へ行くと、すでに棚前面の平台部分はきれいに片づいて畳んであった。初日でだいぶ捌けたようだ。
混雑なく、ゆっくり見分できるのはうれしい。しかしめぼしいものは見当たらず、やはり朝一番の人垣に突撃してこその扶桑書房なのか、と思う。
銀装堂やうさぎ書林の棚から、安い本を拾い集める。
購入メモ
*趣味展/東京古書会館
『花嫁航路』南達彦(鷺ノ宮書房)600円
『町の随筆』秋山安三郎(六興出版部)300円
『ヘビの世界』松井孝彌(平凡社カラー新書)200円
『全国駅弁ガイド』地図の本編集部(日地出版)200円
『肴にならない魚の話』末広恭雄(三笠新書)300円
『落語のみなもと』宇井無愁(中公新書)200円
『とっぽ譚』越智信平(四季新書)300円
今日はまた残暑が厳しい。
田村書店店頭や小宮山書店ガレージを簡単に巡回。たまには神保町をあっさり通り過ぎるのもよいだろう、と適当な理由をくっつけて、いせやでビールを飲むことにする。
吉祥寺。
駅南口の、古本センターと久しぶりにバサラ・ブックスを覗き、いせや。
古書会館でもらった、来週開催の和洋会の目録を眺めながら、瓶ビール、レバー、シロ、カシラ。
ほろほろと気持よくなったところで、北口へ足を延ばし、藤井書店で『隆一コーナー』横山隆一(六興出版)400円。外口書店で『未来からの手紙』カレル・チャペック(平凡社ライブラリー)600円。
【2023年1月追記】
じつに凡庸な日記で、取り立てて追記するほどのことはないようです。
古本を見たり買ったり、そもそもが至って地味な行動ですから、波瀾万丈のドラマが展開するわけではありません。
古本散歩の1日は平々凡々と過ぎてゆきます。
驚くようなエピソードがあれば面白いのでしょうけれど、それを望んでいるのかというとそうでもなくて、ただそこに古本がありさえすれば充分。
くるりとまわって、これまた至って地味な結論に落ち着きます。
そのとき何を考え、何を感想したのか。事細かに書き綴っておけば、やがて我が身を顧みるよすがとなるでしょう。
一方で、買った本の題名や値段。何ひとつ感情の入らないただのメモが、多くを語ってくれることもあるようです。
たとえば『花嫁航路』を見つけた瞬間の「へえ、こんな本があったのか」という感興など、書きとめておかなくても、購入メモを見返しただけで、不思議と記憶がよみがえります。
さらに言えば、そのときの自分の意見などよりは、そのときの古本の値段のほうが、後々になって結局は面白い。なんていうことにもなりそうです。
弁解がましいことを申しました。
せめて即売展会場の様子とか、古書店街の情景とか、もう少し詳しく書き残しておくべきではないか。
改めて読み返せばそう思わざるをえないのですが……。
◇
西部古書会館の「大均一祭」、2010年当時は土日の2日間開催でした。
土曜日はどれでも1冊200円、日曜日は100円。
現在は3日開催となり、最終月曜日は50円(!)均一です。
大均一祭は年3回行なわれます(1月・4月・7月)。
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東京古書会館の「趣味展」は年6回、奇数月の開催です。
趣味展の「扶桑書房」については下記をご参照ください。
→【2010年7月16日/2023年1月追記】東京古書会館の趣味展と真夏のガレージセール