【2012年5月4日】
東京古書会館、城北展。
『失神への誘い』川上宗薫(徳間書店=ベッドサイドブックス/昭和44)300円。
『無病長生術』帝国医学会編(神宮館書店/大正11/10版)300円。
『物価の百年』大門一樹(ハヤカワ・ライブラリ/昭和42)300円。
とりとめもなく、300円を3冊。
ミロンガで珈琲。
高田馬場BIGBOX、古書感謝市。
『淵上毛錢全集』が並んでいる。いくらだ? 1500円!
ぷふーッ。卒倒寸前。
昨年暮れ、木本書店で遭遇するまではまったく縁がなかったのに、このあいだは日本特価書籍で見かけて、今日もまた出くわして、わずか半年足らずで3冊も押し寄せる。
木本書店では大決心をして8000円で購入したのだったが、その後の日本特価書籍が6300円、今日が1500円と、逆さ三段跳びを見事に決めて嗚呼、悪夢……?
いや、これこそが愉快な白日夢なのである。古本の神様からの叱咤激励なのだと心得よう。
しかし1500円とは……。
『消えた山高帽子』翔田寛(創元推理文庫/2008)250円、『女と男』畑中純(東考社=桜井文庫/昭和63)200円、つつましく購入する。
午後4時、高円寺駅で友人M氏と落ち合う。
ガード下の四文屋に腰かけて、城北展で買った『無病長生術』をめくる。
「酒が嫌いになる奇法=酒に鰻を入れて、鰻が死んだあとにその酒を呑むと酒が嫌いになる」
ううむ。酒の肴に好適な本だ。面白いので『無病長生術』そのままM氏に進呈する。
次はささま書店に行って、『プラハの古本屋』千野栄一(大修館書店/昭和62)525円を買い、荻窪で呑む。
最後は中野で呑む。
よき友と古本はしご酒。好日なり。
【2023年12月追記】
東京古書会館の「城北展」は年2回、2023年は4月と8月に開催されました。
目録が発行されない即売展なので、何が出品されるのかは会場へ行ってからのオタノシミということになります。
高田馬場BIGBOXの「古書感謝市」は2013年9月で終了しました。
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『淵上毛錢全集』1500円、見かけなければそのほうが幸せだったのでしょうけれど、見かけてしまったものは仕方ありません。
木本書店での『淵上毛錢全集』購入の様子につきましては、下記ご参照ください。